建築家の山本理顕氏らが働きかけ、「LOCAL REPUBLIC AWARD(ローカル・リパブリック・アワード)」と呼ぶ新たな賞を創設した。複数の住民による地域コミュニティーなどを構築しようとする実例を募る。2月から募集を開始しており、4月27日まで応募を受け付ける。1次審査を4月末に行ったうえ、5月13日に公開で最終審査を開催する予定だ。

 このアワードは、山本氏が提唱し、横浜国立大学大学院Y-GSAで研究をまとめた「地域社会圏」という概念が発端となっている。「1つの住宅だけでなく、仕事場などその上位の生活システムとともに居住空間について考えよう」というものだ。

木造密集住宅地の地域社会圏化のイメージ。木造密集住宅地には空き家、細街路、既存不適格建築などの課題が山積しているが、見方を変えれば、自動車の通過交通がなく、暮らしやすい街である。そこで、小さな仕事場を持った住宅への改修や共同建て替え、生活コンビニや貯水槽の設置などを提案した(山本理顕『地域社会圏主義 増補改訂版』、LIXIL出版、2013年より/イラスト:鴨井 猛)
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 応募作品は、住宅や商業建築、商店街、街全体など対象物を問わない。生活圏と経済圏が混在してコミュニティーが成り立つ提案を求める。「現状の住宅の供給の仕方では、日本は立ち行かなくなる。1つの独立した社会圏をつくり出そうという新しい住宅供給の仕組みが民間で見られるようになっており、この動きに期待したい」と、山本氏は言う。

 寺田倉庫がアワードに協賛し、最優秀賞には200万円を授与する。寺田倉庫は1990年代から、東京・天王洲で街づくりを進めており、2016年には「建築倉庫」も開設した。「模型を展示しながら保存する」という新しい発想のミュージアムだ。今回、寺田倉庫の中野善壽代表取締役と山本氏が意気投合してアワードが誕生した格好だ。

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