住友林業は、2月8日、2041年までに木造を主部材とした超高層ビルを都内に建設する構想「W350」を発表した。高さ350m、地上70階建ての複合施設で、総工費は約6000億円。同社が日建設計の協力を得て計画をまとめた。実現すれば、現在三菱地所が東京駅北側の常盤橋街区で建設を進める高さ約390メートルの超高層ビルに次ぐ高さとなる。

W350のイメージ図(資料:住友林業)
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 計画では、木造ビルを東京・丸の内に建設することを想定。ビルの建築面積は6500m2で、延べ面積は45万5000m2。店舗やオフィス、ホテル、住宅などが入る。外周部は、木材の柱と梁に鋼管ブレース(筋交い)を組み合わせたハイブリッド構造とし、内部は純木造とする。使用する木材と鋼材の体積比率は9:1で、木材の全使用量は18万5000m3に及ぶ。これは、同社が手掛ける戸建て住宅の8000棟に相当する。

 建物の総重量は約40万トン。重量を支えるため、1階の柱の断面は2.5m角の大きさになる。地震時の外周部材には約8400トンの軸力が掛かる。同社は、相模トラフ大地震(マグニチュード8)を想定した設計用地震動で時刻歴応答解析を実施し、安全性を確認したという。

外周部は、木造の柱と梁に鋼管ブレースを組み合わせたハイブリッド構造とする(資料:住友林業)
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 実現に向けて課題は多い。耐火技術の開発もその1つだ。超高層ビルでは3時間耐火が必須となるが、同社は2時間耐火部材の開発にはメドを付けたものの、3時間耐火部材については開発に着手した段階だという。木材以外の素材を極力使用せず、木材だけで燃え止まらせる技術を使って3時間耐火を実現する考えだ。

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