ソニーが2018年1月11日に発売した犬型ロボット「aibo(アイボ)」。先代AIBOの生産終了から約12年ぶりの「復活」とあって、開発チームの全員が高い志で挑んだという。その舞台裏や随所に盛り込まれた独自技術などについて、主に商品企画を担当した松井直哉氏(事業開発プラットフォーム AIロボティクスビジネスグループ 商品企画部 統括部長)と、ハードウエア開発を担当した荒木拓真氏と石橋秀則氏(同グループ SR事業室 商品開発グループ)に聞いた。このインタビューを5回に分けてお届けする。今回はaibo復活の経緯を中心に紹介する。 (聞き手=根津 禎、進藤 智則、内山 育海、構成=赤坂 麻実、写真=加藤 康)

インタビューに応じていただいたソニーのaibo開発チームのメンバー
右から事業開発プラットフォーム AIロボティックスビジネスグループ 商品企画部 統括部⻑の松井直哉氏、AIロボティックスビジネスグループ SR事業室 商品開発グループの石橋秀則氏と荒木拓真氏(写真:加藤康、以下同)

まずはaiboが復活した経緯を聞きたい。

松井氏

松井氏:プロジェクトが正式に決まる前から、社内ではアイボ復活の機運が高まっていて、2016年初頭から先代AIBOのスタディや新商品のコンセプト策定やデザイン検討、今の技術でどのようなアイボを作れるのかという基礎検討を現場で行っていた。これが経営層のAIロボティクス関連への取り組みの意向と相まってプロジェクトがスタートした。

2015年は前年(2014年)にソフトバンクロボティクスから「Pepper(ペッパー)」が発売され、人型ロボットが注目されていた。人型ではなく、犬型を選んだ意図は何か?

松井氏:人型か犬型かという議論もあったが、それ以前に「愛情の対象となりうる商品」というビジョンが先にあった。それが最優先すべきことで、それなら犬型が適していると考えた。

 犬型ロボットならばしゃべらないので、一つひとつの行動の理由などをオーナーは簡単には理解できない。だからこそ、想像の余地があり、思いを巡らしてもらえるのではと考えた。何より、ソニーとしてアイボは大きな存在で、家庭用ロボットを再び作り始めるなら、やはり犬型という思いもあった。

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