「まもなく橋が架設位置に到着!橋をおろして固定します」。

 5月12日から13日にかけて東京臨海部の道路を封鎖し、重さ1300tもある巨大な鋼箱桁を大型多軸台車で一括架設する夜間工事。発注者である東京都港湾局はツイッターで工事の進捗を逐一、発信していた。様相が一変したのは、その直後だ。

 「橋の架設の際、障害物に接触する恐れが生じたため、(工事は)延期となりました」。

架設位置に到着した鋼箱桁。橋脚上に据え付ければ完了だったのだが、写真中央の作業員の視線の先にあったのは…(写真:東京都)
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 現場にいた作業員らの視線の先にあったのは、架橋地点のそばに立つ1本の支柱だ。車の通行状況などを観測するため、警視庁が設置した車両感知器だった。たった1本の支柱が障害となり、1300tの鋼箱桁は架設完了まであと一歩のところで引き返す事態となった。

 施工していたのはIHIインフラシステム・JFEエンジニアリング・横河ブリッジ・三井E&S鉄構エンジニアリングJV。東京都江東区有明から中央防波堤内側埋め立て地、外側埋め立て地を南北に結ぶ「臨港道路南北線」を整備する一環で、外側埋め立て地を東西に走る「東京港臨海道路」の上空を横断する橋を架ける。

「工事箇所」が鋼箱桁の架設地点。週末の夜間、赤線の区間を通行止めにして架設する計画だった(資料:東京都)
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現場周辺を西側から見た完成予想図。今回の鋼箱桁は「臨海道路横断橋」に当たる。「海の森水上競技場」は2020年東京五輪のボート・カヌー競技の会場として整備される(資料:東京都)
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