リニア中央新幹線の建設工事を巡る談合事件で鹿島と大成建設の元幹部らが3月2日に逮捕されたことを受け、国土交通省や自治体など全国の発注機関は両社に対する指名停止や仮契約解除などの措置に動き出した。

 大手建設会社が関わった過去の談合事件では、こうした罰則がその後の公共工事の発注に多大な影響を及ぼしている。400億円を超えるシールドトンネル工事で仮契約が解除され、発注が1年遅れたケースもある。

鹿島と大成建設の元幹部らを逮捕した東京地方検察庁の庁舎(撮影:日経コンストラクション)
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 国交省は近く鹿島と大成建設に対し、同省の入札への参加を一定期間認めない「指名停止」とする方針だ。同省の指名停止措置要領(運用基準)は、独占禁止法3条(不当な取引制限)に違反して建設会社の代表者や社員らが逮捕された事実を知った後は速やかに指名停止を行うとしている。被疑者が容疑を認めるか否かに関係なく、逮捕という事実だけで指名停止にすることができる。

 国交省では「鹿島と大成建設の元幹部らの逮捕は指名停止の基準に該当し得る。そう間を置かずに両社を指名停止にすることになるだろう」(大臣官房地方課)としている。ただし、全国の地方整備局が一斉に指名停止にする公共工事の談合事件と異なり、JR東海のような民間発注の場合は地域ごとに措置を講じる。今回の逮捕容疑は品川駅と名古屋駅の工事に関わる受注調整なので、関東地方整備局と中部地方整備局の管轄エリアが対象となる。

国土交通省の指名停止措置要領(運用基準)の一部(出所:国土交通省)
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