2018年12月にNHKが本放送を開始する予定の「8K」。しかし、NHKの8K放送を視聴できるのは日本だけだ。そこで、放送がなくても世界中で今すぐ8K映像を楽しめるようにと、中国最大の液晶パネルメーカーの京東方科技集団(BOE Technology Group)が動き出した。本業のパネルだけでなく自ら映像制作・配信まで手掛けて、放送によらない視聴環境を構築し、8K市場の喚起を目指す。8K映像を受信できるセットトップボックス型のデコーダーを「4K・8K機材展」(2018年4月4~6日、東京ビッグサイト)に出展した、BOEジャパンの久保島力社長に会場で話を聞いた(図1)。

図1 8K映像を映し出した110型テレビと、BOEジャパン 代表取締役社長の久保島力氏(左下)
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8Kテレビに注目が集まっています。

 BOEは、2017年末に安徽省合肥で第10.5世代の液晶パネル工場を稼働。8K新時代を開きます。これは75型テレビ用のパネルを年間800万枚製造できる工場です。さらに、湖北省武漢にも第10.5世代液晶パネル工場を建設します。8Kパネルはどんどん市場に出てきます。

 ところが、8Kの放送がないので、8Kテレビを購入しても、8Kの映像を見られません。今も4Kで同じことが起こっています。中国では年間5000万台のテレビが出荷され、そのうち60%は4Kテレビです。しかし、4K放送がないので、4Kテレビを買った人は2K(フルHD)放送を見ています。残念なことです。

 日本では今年12月から8K放送が始まりますが、日本しか対象になっていません。世界中のほとんどは、8Kの放送がなく、8K映像を見られない状況が続きます。

 8K新時代を開くためには、8K映像を見てもらうことが第1です。そこで、まず、自ら8K映像を制作することに挑戦しました。企画、撮影、編集のすべてに取り組みました。次に、制作した8K映像を配信する仕組みを構築しました。エンコーダーを開発し、クラウドに8K映像を転送して、そこから配信する仕組みを作りました。

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