韓国LGディスプレー(LG Display)が有機EL照明事業の拡大に乗り出した。2017年に1.1m×1.25m基板を使う第5世代の有機EL照明パネル生産ラインを稼働させた。生産量は第5世代基板換算で1万5000枚/月である。有機EL照明事業の課題は市場がなかなか立ち上がらないこと。そこで同社は、パネルを製造するだけではなく、照明器具や流通まで含めた「エコシステム」を構築し、市場の立ち上げに挑む。日本ではLED照明の開発や製造、流通を手掛けるエコリカと提携した。有機EL照明の事業戦略についてLG DisplayのSungSoo Park氏(同社 Vice President Head of OLED Lighting Business Division)とエコリカの宗廣宗三氏(同社 代表取締役社長)に聞いた。

LG Displayは2017年10月に有機EL照明パネルの生産量を大幅に増やしました。その一方で、有機EL照明の普及はなかなか進んでいません。どうやってこの状況を変えていくのでしょうか。

Park氏:照明パネルを供給するだけの単なる部品ベンダーのままでは、(OLED照明の普及は)難しいと考えています。照明器具メーカーや照明を利用する建築事業者、インテリアのデザイナーと組み、一体となって需要を喚起しなければ市場は立ち上がりません。そこで、照明パネルメーカー、照明器具メーカー、流通事業者などのサプライチェーンを1つにした小さな「エコシステム」を作ることにしました。まず小さなエコシステムから始めます。こうした小さなエコシステム何個も作り、それらを当社がつないで大きなエコシステムにしていきます。

図1 LG Display Vice President Head of OLED Lighting Business DivisionのSungSoo Park氏
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 そうなると、当社がパネルから照明の設計、マーケティングのノウハウまで提供できるようになります。これまでは照明パネルを売るだけのビジネスでしたが、今後は周りがLG Displayのノウハウを求めるようになる。そうなりたいと考えています。

 第5世代の生産ラインの設備投資は終わりました。今後は事業開発に主軸を置きます。事業の柱は「一般照明」、自動車のテールランプなどの「車載」、エアコンやブラインド、壁紙、スピーカーなどに照明の機能を付け加える「新規アプリケーション」の3つです。

 設備投資に合わせて新ブランド「Luflex」を立ち上げました。米インテル(Intel)の「Intel Inside」のように当社の照明パネルを採用した製品に使ってもらうダブルブランドを考えています。ただし、当社のパネルを使う照明器具メーカーが必ず当社のブランドを使わなければいけないということではありません。当社のブランド名を入れるかどうかは顧客が選択できるようにします。

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