「2021年にレベル3の自動運転車を発売する」「レベル4の自動運転車は、2021年以降にはなるが、今後10年ほどのある時点で実現できる」。前編では、自動運転関連のシニア・コンサルタント(Senior Consultant Autonomous Driving)を務めるディルク・ヴィッセルマン(Dirk Wisselmann)氏に、同社における自動運転車の開発・実用化の見通しについて語ってもらった(図1)。後編では、レベル3~5の自動運転車の実現に向けた課題と取り組みを聞いた。

(聞き手は富岡 恒憲=日経 xTECH/日経Automotive)

図1 BMWのDirk Wisselmann氏
図1 BMWのDirk Wisselmann氏
「ジュネーブモーターショー2018」の会場で撮影。
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* 本記事では、米自動車技術会(SAE)が定義するレベルで表記している。

レベル2から3、4、5とステップアップするのに、技術的にはどんな課題があり、何が必要とされるのか。

 レベル2から3へのステップアップから説明すると、レベル2は部分的な自動運転であり、運転の主導権は常に運転者にある。一方、レベル3では、運転者は運転から解放されている時間があり、その間に安全を確立するためのセンサー技術が必要になる。例えば、ミリ波レーダーやカメラ、赤外線レーザーレーダー(LIDAR)などの技術だ。しかも、高い安全性を確保するには、同じ種類のセンサー技術ではなく、異なる種類のセンサー技術を併せて使うことが求められる。

 加えて、先ほども述べたが、クルマ側から運転者への運転の引き継ぎに十分な時間を確保することも不可欠である。例えば、運転から解放されて映画を観ているとき、いきなり運転を引き継いでくれと言われても、急には対応できない。運転の引き継ぎに十分な時間を与えるシステム設計が必要だ。

 では、その十分な時間とは、どのくらいなのか――。BMWでは、そのためのシミュレーションや実試験を通じて、適切な時間を求めるようにしている。今までのところでは、5~10秒の時間があれば十分に運転者に運転の引き継ぎを頼めると考えている。さらに、繰り返しになるが、運転者が何らかの理由で引き継げない場合は、安全確保のために停止するといった安全機能も求められる。

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