自動運転×公共交通=ラストマイルモビリティ(上)
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 自動車メーカーの相次ぐ発表を見ていると、遅くとも2020年代前半には完全自動運転が実用化し、2020年代後半には運転手のいない車両が当たり前のように街中を走行するように思えてくる。だが、完全自動運転は、車両単体の機能だけで完結するものではない。車両の位置情報を道路状況にリアルタイムにマッピングする高精度地図情報システム、各種センサーの情報を処理するクラウドコンピューティング、さらに合流地点で必要となる車車間通信(V2V)や路車間通信(V2I)などのインフラの整備も不可欠となるからだ。

 自動運転の中核技術として期待されるAI(人工知能)でも、クラウドは大きな役割を果たす。自動運転のAIでは、車載コンピューターが車両周囲の状況をリアルタイムに把握し、適切な行動を取るように自動車に指示する。例えば、前方に存在する物体が時速4kmで道路を横断する歩行者なのか、時速50kmで近づいてくる車両なのか、それともまったく動かない交通標識なのかによって、次に取るべき行動は変わってくる。

 このとき、車載コンピューターはDNN(ディープニューラルネットワーク)を用いてセンサーが取得したイメージが何であるかを推論する。このDNNは通常、クラウド側の学習用サーバーで膨大なイメージデータを学習データとするディープラーニングを実行して作成する。自動運転のAI技術は、様々な自動車メーカーがNVIDIAやインテルのようなAIチップベンダーと協力しながら開発に取り組んでおり、例えば、トヨタ自動車はNVIDIAと提携し、米国子会社のトヨタ・リサーチ・インスティテュートなどで研究を進めている。

写真●石川県輪島市の公共交通サービス自動走行の実験車両
出所:産業技術総合研究所

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