自然環境を巡る新しいトレンド、「グリーンインフラ」が国内に広まりつつある。自然が持つ多様な機能を賢く利用して、持続可能な社会と経済の発展に寄与するインフラや土地利用を図る概念だ。

 自然素材を取り入れて、グリーンインフラの思想を実現したのが、横浜市の「みなとみらい21中央地区」にある横浜美術館前のグランモール公園だ。2016年3月に、都市型の集中豪雨とヒートアイランド現象を一挙に解決する公園に生まれ変わった(図1)。

図1 横浜美術館前のグランモール公園
保水性レンガの下には、雨水を貯留・浸透し、蒸発散作用を通して大気を冷却するグリーンインフラの要素技術を採用した(出所:日経コンストラクション)
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 コンセプトは歩いて楽しい公園だ。商業施設や美術館、居住施設、オフィスから出てきた人が、滞留して憩えるような場所を目指している。リニューアル後は平日にもかかわらず、老若男女がくつろぐ姿が絶えない。隣接する商業施設への集客増にも貢献しており、にぎわいを生み出している。

 改修では樹木の数を増やして、緑被率を34%から46%に高めた。ただし、緑の量を増やすだけが、グリーンインフラではない。肝は地下の生育基盤にある。

 これまでU形側溝に排水するだけだった雨水を、樹木の生育用の資源として活用する。なおかつ、地下にためた水が保水性舗装などを通して蒸発。気化熱によって涼しさを体感できるような水循環型のグリーンインフラを構想した(図2)。

図2 グランモール公園の水循環のイメージ
(出所:横浜市、三菱地所設計)
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