「建築単価ウオッチ」は、2018年1月調査の結果をお伝えする。鉄骨造(S造)事務所は、プライス推計値が0.4%上昇し、値上がり傾向が続いている。工事原価指数も0.4%上昇した。特に躯体の大幅な上昇が10月から続いている。S造の主要資材であるH形鋼の取引価格も、東京、名古屋、大阪の主要3都市で上昇が続いている。

 東京圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)における2018年1月の鉄骨造(S造)事務所の総工事費単価のプライス推計値は、中央値に相当する中位(50%値)が1m2当たり36万9000円(最新2カ月分は暫定値)となった。前月から0.4%上昇し、前年同月比では11.6%下落した。

 同様に、四分位で高位(75%値)のプライス推計値は47万7000円で、前月比0.4%上昇、前年同月比6.4%上昇となった。低位(25%値)は28万4000円で、前月比0.4%上昇、前年同月比17.7%の上昇だった。

 中心的な価格帯を示す高位と低位の価格帯が前年同月比で上昇しているのは、2017年度のプライス推計値を算出する際のベースとなるデータ(16年調査値)で、高位と低位が15年調査値より上昇しているためだ。16年の事務所プライス(1m2当たりの総工事費単価)の調査値は、高位が46万1000円、中位が35万7000円、低位が27万5000円だった。15年調査値は、高位45万4000円、中位42万3000円、低位24万5000円である。

横軸は調査時期。金額は消費税を除く。各位置の値は特定の事例が示す単価であり、各調査年の事例とは同一ではないので留意されたい(資料:建設物価調査会)
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データの見方

建設物価調査会の契約価格情報「JBCI」のデータから作成した総工事費単価のプライス推計値。東京圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)で建設された事務所(一般事務所、貸事務所、複合事務所)について過去の契約価格データをベースに、建築費指数(工事原価)を用いて補正したもの。実際の契約価格は、建物の規模や施工条件、設計内容、グレードなど様々な要因によって変動するので、四分位で中央値に相当する中位(50%値)のほか、高位(75%値)と低位(25%値)のデータを提供する。契約価格の調査は年単位で行われ翌年4月に集計結果が得られることから、16年調査の結果を17年4月から18年3月まで推計の基本情報として用いている。3月と4月ではベースとなる母集団が異なるため、値の差が大きく生じる場合がある。最新2カ月分のプライス推計値は暫定値。詳細は建設物価調査会のウェブサイト

 1月のS造事務所の工事原価指数(05年=100)は、前月比で0.4%上昇し、前年同月比で2.9%上昇した。前月比の変動の主な要因は、鋼材、鉄筋などの工事費や資材費の上昇が影響している。専門工事別にみると、躯体が1.7%上昇した。

 前年同月比については、鋼材、鉄筋、電線ケーブル、軽鉄軸組、空調ダクトなどの工事費や資材費の上昇が影響している。専門工事別では、躯体の8.2%上昇が際立っている。このほか、電気が2.8%上昇、仕上げが1.4%上昇、空調が0.8%上昇、衛生が0.5%上昇した。

横軸は調査時期(資料:建設物価調査会)
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データの見方

基準年の05年を100とする指数で、S造事務所の各種工事のコストを表したもの。工事原価とその主な内訳となる躯体、仕上げ、電気、衛生、空調の工事の指数を示している。工事原価は総工事費から一般管理費を除いたもので、プライスに影響を与える利益などを含まない。建設物価調査会が作成している建築費指数に基づく。最新2カ月分のプライス推計値は暫定値。詳細は建設物価調査会のウェブサイト

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