2月中旬、日経 xTECHに「出遅れたニッポンAI、3タイプの人材確保を急げ」と題する記事が掲載された。日本は最先端のAI研究で出遅れており、企業のAI関連人材も不足しているという内容。経済産業省もAI分野についてこの点を懸念しているという。ここでは、企業のAI活用やそのための人材育成について考えてみたい。

 AI(Artificial Intelligence、人工知能)はしばしば、人間の言葉を理解したり、論理的な推論を行ったり、過去の経験から学習したりする機能を指す言葉として使われる。そして昨今のAIは、第3世代と呼ばれる。第1世代は1960年代、第2世代は1980年代にそれぞれ登場したが、当時はAIの機能を実現するハードウエアが非常に高価だったことなどから、商用化が難しかった。

 その後のハードウエアの目覚ましい進化により、いわゆるビッグデータを処理できるようになったことで、機械学習やディープラーニング(深層学習)といった機能を安価に実現できるようになった。これにより、第3世代ではAIが現実の商品として登場することになった。

 商用化が進んだことで研究開発にも拍車がかかり、企業や大学のAI関連論文が国際学会でどれだけ採択されたかが比較されるようにもなってきた。AI関連で最高峰とされる国際学会では、グーグルやマイクロソフト、カーネギーメロン大学、マサチューセッツ工科大学、スタンフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校といった米国勢が論文採択数で他を圧倒。この指標で見れば、日本の出遅れは否めない状況にある。

 ただし、AIについてより重要なのは、いかに実ビジネスに取り込めるか、現行事業の改善につなげられるか、といった実践的な活用法である。企業の視点から見れば、ここで出遅れることの方がはるかに大きな問題だろう。

 前出の日経 xTECH記事ではAIを担う人材を「AIサイエンティスト(研究開発)」「AIエンジニア(応用開発)」「AIプランナー(企画)」の3つに分類している。今後、特に需要が高まりそうなのが、AIプランナーだという。

 AIプランナーの役割は、自社の業務や製品・サービスにAIを適切に活用する道を示すこと。まさにAIの実ビジネスへの活用であり、その意味でAIプランナーは企業に不可欠な人材といえる。業種によってはAIエンジニアという存在も欠かせないだろうし、AIサイエンティストを補強して付加価値を追求するという戦略もあり得る。ここではその中でも、もっとも幅広い業種で欠かせないと思われるAIプランナーという存在に着目し、一般企業におけるAI活用法について考えてみたい。

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