近年、巨大IT企業や自動車メーカーなどの中で、半導体チップを独自開発して自社の製品やサービスの競争力強化に活用する動きが広がってきた。

 米アップル(Apple)の発表会では、新製品に搭載した独自チップの機能と性能を誇り、それが製品の魅力を生み出す源泉になっていることをアピールする手法が定番になった。同社だけではなく、米グーグル(Google)、米アマゾン・ドットコム(Amazon.com)、米マイクロソフト(Microsoft)、米IBM、米テスラ(Tesla)、米HPE、トヨタ自動車なども独自プロセッサーや電力制御チップなどの開発に注力している。

 独自チップを開発できる体力・体制を持つ企業は多くなく、巨大企業と競合する企業は、競争力を維持するため何らかの手を打つ必要がある必要が出てきている。また、独自チップ開発が加速する潮流の中では、時代の寵児である米エヌビディア(NVIDIA)や半導体産業の盟主である米インテル(Intel)もうかうかしていられない状況になってきた。最大の顧客が、最強の競合になる可能性もある。

 今回のテクノ大喜利では、半導体の大口需要家による独自チップ開発の動きによる波及効果、さらには独自チップを開発できない機器メーカーや半導体専業メーカーの身の処し方について議論していただいた。最初の回答者は、野村證券の和田木 哲哉氏である。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
和田木 哲哉(わだき てつや)
野村證券 グローバル・リサーチ本部 エクイティ・リサーチ部 エレクトロニクス・チーム マネージング・ディレクター
和田木 哲哉(わだき てつや)  1991年早稲田大学 教育卒。東京エレクトロンを経て、2000年に野村證券入社。アナリストとして精密機械・半導体製造装置セクター担当。2017年、Institutional Investor誌 アナリストランキング1位、日経ヴェリタス人気アナリストランキング 精密半導体製造装置セクター 1位。著書に「爆発する太陽電池産業」(東洋経済)、「徹底解析半導体製造装置産業」(工業調査会)など。
【質問1】そもそも、IT企業や自動車メーカーが独自チップ開発に走る背景には、どのような要因があるのでしょうか?
【回答】一般的な事情、そして脱Wintelのトラウマ
【質問2】独自チップ開発の潮流の中で、半導体専業メーカーは事業のどのような点を見直すべきだと思われますか?  
【回答】マクロ面では北風型と太陽型で、ミクロ面では陣取り型で対応
【質問3】独自チップを開発できない機器メーカーやサービス・プロバイダーは、開発できる企業とどのように対抗・棲み分けると思われますか?
【回答】高性能な独自チップには、徹底した物量作戦で対抗

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