企業の経営判断は、その善しあし、適切不適切、合理不合理を問わず、何らかの意図があって下されたものだ。しかし、顧客やパートナー企業、客観的に見る多くの人たちは、表面化した情報だけでその企業を評価する。世の中に大きなインパクトを与える経営判断を下した場合には、その意図を正確に伝えていかないと、思わぬ結果を招くことになるだろう。真意はどうであれ、その判断が世の中のためにならないとみなされれば、全力で対向する動きが出てくるに違いない。

 GPUを搭載したサーバーを並べたデータセンターをフル活用する本格的な人工知能(AI)時代が始まるのはこれからだ。自動運転時代に関しては、まだ入口にちょっと近づいただけの状況である。そうした市場が固まりきっていない局面で、あからさまに利益回収の体制を固めたかのように見える施策がどのような結果を招くのか。米エヌビディア(NVIDIA)が下した経営判断にユーザー企業の支持が得られる意図があるのならば、十分な説明が必要になるのではないか。

 NVIDIAによる、自社製GPUのデータセンター使用での使用許諾契約改定の是非について、外部からどのように見えるのかを議論している今回のテクノ大喜利4番目の回答者はGrossbergの大山 聡氏である。同氏は、たった3年間で時価総額を10倍に引き上げたNVIDIAを高く評価していた。その同氏から見て、今回の契約改定がどのように映ったのか、忌憚のない意見を述べている。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
大山 聡(おおやま さとる)
Grossberg 代表
大山 聡(おおやま さとる)  1985年東京エレクトロン入社。1996年から2004年までABNアムロ証券、リーマンブラザーズ証券などで産業エレクトロニクス分野のアナリストを務めた後、富士通に転職、半導体部門の経営戦略に従事。2010年よりIHS Markitで、半導体をはじめとしたエレクトロニクス分野全般の調査・分析を担当。2017年9月に同社を退社し、同年10月からコンサルティング会社Grossberg合同会社に専任。
【質問1】NVIDIAの契約改定は、妥当だと思いますか、それとも専横的だと思いますか?
【回答】専横的だと思う
【質問2】契約改定によって、クラウドサービスのビジネスにどのような影響が及ぶと思われますか? 
【回答】一部の顧客のNVIDIA離れが発生する
【質問3】突然の契約改定からビジネスを守るため、サービス事業者はどのような自衛策を講じるべきと思われますか?
【回答】ベンダーにとって自社の位置付けがどうなのか、あらかじめ客観的に評価しておく

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