コストパフォーマンスが悪い。単純なミスが減らない。仕事にムダが多い…。日々の業務でこうした多くの問題を抱えている人は多いのではないでしょうか。こうした問題を改善しようとはしているのですが、「改善、改善」と掛け声だけで、効果はなかなか見えてこないと嘆く声は少なくありません。

 さまざまな問題にその場しのぎで対処しても、部分的に良くなることはありますが、根本的な解決にはなりません。根本的に解決するには、目的に合わせて業務の流れを見直すことが重要です。業務の進め方や関わる人の役割、そもそもの業務のあり方など、根本的に洗い直そうとする意識が大切です。

 1つの業務だけではなく複数の業務を改善することで、組織全体の業務が改善され、相乗効果によって全社的な業務改善効果を期待できます。業務を効率化して生産性を高めることは、企業にとって将来の発展につながる最重要課題であると言えます。

ECRS(イクルス)の原則とは

 業務を4つの視点で改善するフレームワークに「ECRS(イクルス)」があります。本来、製造現場の生産管理におけるプロセス改善に使われるフレームワークですが、その考え方は、さまざまな業種での業務改善に適用できます。

 ECRSは、次の4つのステップで構成されています。

[1]Eliminate:取り除く
[2]Combine:つなげる
[3]Rearrange:組み替える
[4]Simplify:簡素化する

 E→C→R→Sの順番で業務の見直しを検討していきます。

ECRS(イクルス)の4ステップ

 ECRSの各ステップを見ていきましょう。

[1]Eliminate:取り除く

 最初のステップで「Eliminate:取り除く」ことを検討します。この業務をなくせないか? そもそもこの業務はやる意味があるのか? という視点で業務の見直しを検討します。日常、当たり前のこととして行っている業務でも目的を再確認してみると、あまり意味のない作業を習慣で行っていることがあります。不要な業務をなくすことができれば、大きな効果が期待できます。

 具体的には、次のような事例があります。
・会議は議題に合わせて参加者を絞り込む
・社内資料・書類の枚数を制限する
・データ集計作業の重複をなくす
・毎週実施しているミーティングをやめたり回数を減らしたりする

 まずは業務の目的を明確にして、必要なことと不要なことの見極めをしましょう。