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高安 篤史=コンサランス、サートプロIoT技術講師、中小企業診断士

 前回まで、IoT(Internet of Things)のビジネス設計(ビジネスモデル作成)における5つのポイントについて解説してきました。

[1]データの価値の進化
[2]バリューチェーンの作成
[3]IoTの階層(レイヤー)の整理
[4]IoTコンセプトの10のポイント
[5]IoTビジネスの4つの段階

 これらは、IoTのビジネス設計を実施する上での重要な項目です。これらを踏まえ、今回は私がコンサルタントとして製造業のビジネス設計の支援を行った際に直面した問題点について説明していきましょう。

支援時に発生した問題

 ある企業に対し、私は先の5つのポイントを推進リーダーに説明し、IoTのビジネス設計を実施してもらいました。実施する際に疑問点が発生した場合は、私に都度質問するというスタイルで進めていくことにしました。この企業には合計26事業がありました。しかし、その全てでビジネス設計の「儲けの仕組み」が成立しているわけではありませんでした。

 以下の問題が発生したのです(全26事業での結果)。

[a]技術志向/実装志向で、ユーザーが不在
[b]価値の創出ができていない
[c]具体性がない(漠然としている)
[d]5つのポイントについて整合性がない
[e]コストの観点の不足

 発生した各問題の総件数はのようになります。1つの事業のビジネス設計で複数件の問題が発生したため、合計件数は全26事業と件数は一致しません。

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図●ビジネス設計の際に発生した問題