さまざまな製造業に訪問し、経営者の悩みを聞いてきました。製造業は今、新興国との価格競争と、ニーズの多様化に伴うロット数の減少に疲弊しています。こうした中で今後どうすればよいのか? という大きな問題に多くの経営者が悩んでいます。しかし、その答えは決まっていると私は思います。

実は皆が商品を押し付けられている

 皆さんはあまり意識していないかもしれませんが、実は、私たちはメーカーに商品を押し付けられています。例えば、本棚を買うとしましょう。まず、本棚を置く場所を決めて、場所のサイズを計測します。そして店に行きますが、計測したサイズと一寸違わずピッタリ同じ大きさの商品があるわけではありません。計測していったサイズに最も近いものを購入することになります。本棚と言えば、Tシャツなどとは違い、色のバリエーションもあまり多くはありません。せいぜい黒や白、茶といったところでしょう。

 「世の中はそういうものだ」と、無意識のうちに諦めて受け入れているわけです。そのため、そこにストレスを感じている人は少ないかもしれませんが、それは「メーカーに大量生産品を押し付けられている」と考えることができます。

 服も同じです。大体自分に「近い」サイズの服を選ぶわけです。そこで、平均的な体型の人は問題を感じないかもしれません。ところが、私は昔、水泳をやっていた影響で足が太めなのですが、平均的ではない特徴を持つ人にとって、体型にピッタリと合う服はなかなかありません。

 平均的ではないものを求める人は一定数います。ここに「オーダーメイド」という高価格市場が存在するのです。