西村 仁=ジン・コンサルティング 代表、生産技術コンサルタント

 前回のコラムで、剛性は変形のしにくさを表し、縦弾性係数という指標を使うことを紹介しました。この数値が大きいほどたわみにくいことを意味します。例えば、鉄鋼の係数は206×103N/mm2、アルミニウム合金の係数は71×103N/mm2なので、同じ力が加わればアルミニウム合金は同形状の鉄鋼材料の3倍のたわみが生じます。

 では、軽さと剛性が同時に必要な場合を考えてみましょう。すると、軽さではアルミニウム合金が優位、剛性では鉄鋼が優位なので、困ったことになります。

 こうしたときには、軽い材料を使った上で、材料の形状で対応します。アルミニウム合金を使いながら、鉄鋼と同じ剛性にするには、材料形状をどのように変えればよいかを考えてみます。材料の片方を固定して、固定していないもう片方の先端に力を加えた際のたわみにくさ(曲げ剛性)は「縦弾性係数×断面二次モーメント」となります。少々堅い用語ですが、前者の縦弾性係数は材料の大分類で決まるのに対し、後者の断面二次モーメントは材料の断面形状で決まる、すなわち設計で自由に決めることができるのです。断面二次モーメントも数値が大きくなるほどたわみにくいことを意味します。

この先は会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は申し込み初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら