西村 仁氏
ジン・コンサルティング 代表、生産技術コンサルタント

 旋盤やフライス盤、マシニングセンターといった工作機械は「マザーマシン」と呼ばれています。世の中の「もの」を造り出す機械部品は全て工作機械で造られていることから、「母なる機械」の意味を持ちます。多くの工作機械の中で最も歴史が古いのは旋盤と言われており、1500年頃の伊レオナルド・ダ・ヴィンチのスケッチに描かれているそうです。500年以上も前にこの機械構造が考えられていたことに感銘を受けます。

 実用化された当初の動力は人力でした。工作物そのものにひもを巻き付けて引っ張ることで、工作物を容易に回転させていました。時代とともに動力は人力から水車に、それから蒸気機関、そして現在のモーターに移り変わります。

 この推移は産業革命そのものをたどっていることが分かります。第1次産業革命で「機械化」が、第2次産業化革命でモーターの採用による「大量生産」が、そしてNC(数値制御)が導入されることで第3次産業革命の「自動化」が実現されました。ちなみに、最近話題のドイツが提唱しているインダストリー4.0は第4次産業革命の「自律化」を狙っていますが、第4次産業革命と言うには早計で、「3.5次」レベルであろうという見方もありますから、一般概念として認められるにはまだ時間がかかりそうです。