米Keysight Technologies(キーサイト)社は、日本法人のキーサイト・テクノロジーのプライベートイベント「Keysight World 2018 東京」(2016年7月12日と13日に東京で開催)において、リアルタイム帯域幅が最大110GHzと広いオシロスコープ「Infiniium UXRシリーズ」を発表した(日本語ニュースリリース)。同社によれば、新製品は「業界最高性能」のオシロスコープで、光通信やPAM-4、5G(第5世代移動通信)の研究にブレイクスルーをもたらすという。

登壇したRon Nersesian氏。日経 xTECHが撮影

 Keysight World 2018 東京が開幕した会場では、報道機関向け会見が開かれ、KeysightのRon Nersesian氏(President and Chief Executive Officer)とJay Alexander氏(Senior Vice President and Chief Technology Officer)が登壇した。最初にNersesian氏が、2016年に東京で始まったKeysight World が今年(2018年)は世界各地で開催されるイベントになったことや、同社の4つの重点分野(通信、航空宇宙防衛、クルマ、クラウド・インフラ)において日本がイノベーションのリーダーであることなどを語った。

 続いて登壇のAlexander氏は、Keysightのクルマ分野でフォーカスしているセグメントを紹介した。電動化(EV/HEV)、自動運転、コネクテッドカー、そして(自動車部品の)電気化/電子化である。例えば、自動運転のセグメントではミリ波レーダーやセンサーフュージョンの開発に向けて測定ソリューションを提供したり、コネクテッドカーのセグメントではAgilent・HP時代から連綿と続いてきた無線/優先通信テスト技術を提供できるとした。

 そして、メインイベントと言える、「業界最高性能」(同社)のオシロスコープの発表になった。実は、2年前のKeysight World 2016 東京でAlexander氏は、開発中だった今回のオシロスコープの概要を明らかにしている(関連記事)。2年前に明らかにした内容はほぼ今回の発表内容と同じで、着実に開発を進めてきたことがうかがえる。ただし、一部、違う点もある。例えば、2年前は帯域は100GHzとしていたが、今回の発表では最大110GHzと高くなった。また、2年前には「製品の発売は2017年中」としていたが、今回改めて一般販売の開始を発表した。なお、同社によれば、特定顧客に対しては2017年から販売を開始し、2018年から出荷を始めているという。「UXR」というシリーズ名は今回の会見で初めて明らかにした。

登壇したJay Alexander氏。日経 xTECHが撮影。スクリーンはKeysightのスライド。右端が新製品の「Infiniium UXRシリーズ」
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 帯域以外の主なスペックも会見で発表された。まず、最大帯域とチャネル数が異なる機種を用意すること、最大帯域は80GHz/100GHz/110GHzの3種、チャネル数は2/4の2種である(なお、最大帯域は全チャネルで同じ)。サンプリング速度は256Gサンプル/秒(全チャネルで同じ)と高い。縦軸感度は10m~500mV。ノイズフロアーは1.0mVrms以下と低い。内部ジッターは25fsrms以下、チャネル間ジッターは35fsrms以下と小さい。ENOB(Effective number of bits)は110GHzで4.5ビット、100GHzで5ビットと高い。チャネル当たりメモリー容量は2Gポイントである。

 Infiniium UXRシリーズの価格は、約1億円(80GHz、2チャネル機)~約1億8000万円(110GHz、4チャネル機)の予定である。

新製品の「Infiniium UXRシリーズ」。日経 xTECHが撮影
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■変更履歴
記事の掲載後、キーサイト・テクノロジーの申し入れにより、今回の製品の販売開始時期に関して一部修正致しました。本文は修正済みです。

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