クルマがネットにつながる「コネクテッドカー」。トヨタ自動車は2020年までに、新車の7割をコネクテッドカーとする目標を掲げている。自動車に搭載する専用通信機「DCM」の集めた走行データを基に保険料を決める自動車保険が既に現れている。

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 自動車メーカーの動きに対して、一部の独立系の自動車販売会社や整備事業者は警戒を強める。走行距離や部品の交換時期が分かるデータを「独占」されれば、メーカー系のディーラーにクルマの乗り換えや車検、修理などの商機を奪われる恐れがあるからだ。そんな独占を崩すツールがスマートフォンだ。

スマホでクルマをコネクテッド化

 茨城県鹿嶋市に店舗を構える独立系の自動車販売会社であるオートガレージオオタは2018年6月、スマホを使って走行データを取得・分析できるサービスを導入してから間もなく10カ月目を迎える。創業は1999年。約30人の従業員を抱える。「クルマの売り切りではなく、車検や修理で再び来店してもらえる流れを作りたい」。同社の大田勝彦社長はこのように期待を話す。

オートガレージオオタ 谷原鹿嶋店
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 導入したのはGMOクラウドが提供する「LINKDrive」だ。同社が2017年7月から提供するスマホと専用端末による走行データ分析サービスである。

 現在市販されている自動車には「ODB2」と呼ぶ世界標準のコネクターが付いている。自動車の心臓部とも言うべきECU(Engine Control Unit)と通信するためのインタフェースで、エンジンの回転数や走行時の速度などの情報が得られる。

LINKDriveの専用端末を車に装着した様子
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 LINKDriveはこのODB2コネクターに専用端末を装着。端末はBluetoothでスマートフォンと通信し、スマホ経由で走行データをクラウドに送る。クラウド側でデータを分析して、その結果をスマホアプリで閲覧する仕組みだ。燃費の推移のほか、バッテリーの劣化、オイルの交換時期などが分かる。

 オートガレージオオタでは、クルマを購入するタイミングで端末の装着を薦めている。「女性の購入も多い。具体的な成果はこれからだが、バッテリーの異常に見舞われた顧客が当社に連絡をしてくるなど効果は出始めている」(大田社長)。

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