三菱マテリアル本社までもが品質データ偽装に手を染めていた──。日本品質保証機構(JQA)が、三菱マテリアルの直島製錬所(香川県・直島町)に対して2018年6月8日付でJIS(日本工業規格)認証を取り消した(リリース)。同製錬所が生産するコンクリート用スラグ骨材である「銅スラグ骨材」において、品質管理体制がJIS認証の基準を満たしておらず、その内容が重大であると判断したため。これまで三菱マテリアル社長の竹内章氏は、グループ5社(三菱伸銅、三菱電線工業、三菱アルミニウム、立花金属工業、ダイヤメット)が品質データ偽装を起こしたが、本社である三菱マテリアルは起こしていないと説明(図1)。本社からグループ会社に対して品質管理に関する指導などを行っていた。

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図1●三菱マテリアル社長の竹内章氏。本社では品質不正問題は起きていないとこれまでの会見で語っていた。2017年11月の会見時の写真。

 JQAがJIS認証を取り消したのは、JIS番号「JIS A 5011-3」の「コンクリート用スラグ骨材─第3部:銅スラグ骨材」。2018年5月15、28、29日にJQAが実施した審査により、以下の2つの違反が発覚した。
[1]JIS規格値を満たさない製品にJISマークを付けて出荷していた
[2]JIS規定とは異なる試験方法でJISマークを付けて継続的に出荷していた

 銅スラグ骨材は、銅製錬の副産物。黒色で砂状のガラス質のスラグ(銅スラグ)を破砕し、粒度を調整したもの(図2)。主成分は、酸化鉄(FeO)や二酸化ケイ素(SiO 2 )、酸化カルシウム(CaO)、酸化アルミニウム(Al 2 O 3)。物理的・化学的に安定している上に、鉄分が多いことから天然の砂よりも密度が大きい。硬くて透水性に優れ、粒度分布が安定しているという特徴もある。関西地区で生コンクリート用骨材として、四国地区ではコンクリート製品用の骨材として使われている。

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図2●銅スラグ。コンクリート用スラグ骨材に使用する。直島製錬所が生産する。同製錬所のホームページより。

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