ストレージベンダーの業界団体「SNIA」(Storage Networking Industry Association)は現在、次世代データセンター向けのストレージ管理APIや、ストレージシステムのエネルギー効率を測定するベンチマークテストなどの標準化に取り組んでいる。講演のために来日したSNIA会長、米NetApp(ネットアップ)のIndustry Standards担当DirectorであるDavid Dale氏に、SNIAの活動内容などを聞いた。

(聞き手は神近 博三=日経 xTECH)


SNIAとはどのような組織なのか。

 ストレージシステムの相互運用性を確保する標準規格を策定したり、新しい技術を採用する際のエコシステムを検討したりする組織だ。グローバルの主要なストレージベンダーが参加しており、ベンダー中立の立場からストレージ技術を学ぶための教材も作成している。

(写真左から)SNIA会長、NetAppのIndustry Standards担当DirectorのDavid Dale氏、ネットアップ常務執行役員Chief Technology Officerシステム技術本部の近藤正孝氏

 現在は、大きく4つの活動に取り組んでいる。1つはストレージ管理のAPI(Application Programming Interface)である「Swordfish」、2つめは不揮発性の大容量メモリーである「Persistent Memory」のためのプログラミングモデル「NVM Programming Model」、3つめはストレージのエネルギー効率を向上させる取り組みで、これには電力効率を測定するベンチマークテスト「SNIA Emerald Power Efficiency Measurement Specification」(以下、Emerald)が含まれる。Emeraldは、米環境保護庁(Environmental Protection Agency)の「EPA ENERGY STAR program」に採用されており、米国の公的機関がITシステムを調達、計画、運用する際に使われている。そして4つめが、EU(欧州連合)のGDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)に適合するストレージのプライバシーとデータセキュリティーだ。

Swordfishは、DMTF(Desktop Management Task Force)が策定しているシステム管理API「Redfish」とどのような関係にあるのか。

 Swordfishは、ストレージの詳細な情報を管理できるようにRedfishを拡張したものになる。Redfishと同じレポジトリー、スキーマ(情報の構造)を用いて、JSONで記述された情報を管理する(SNIA Swordfishページ)。こうした標準APIは、策定から成熟まで時間がかかるものだ。DMTFもRedfishの策定に3年をかけている。Redfishの仕様はほぼ完成しているが、ユーザーが実際の業務に利用できるようになるのは2018年後半からになる。Swordfishの管理対象となるストレージシステムも、2019年上期に登場するはずだ。

 Redfishのビジョンはデータセンター全体を管理することだ。その一方で、マザーボード上のコンポーネントまで管理対象にでき、IoT(Internet of Things)デバイスにも適用できる。非常に重要な取り組みであり、我々はその成功を確信している。

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