新日鉄住金が攻めのIT活用に舵を切る。IoT(インターネット・オブ・シングス)やAI(人工知能)を活用しモノ作りの現場の生産性向上や働き方改革に取り組む。旧新日本製鉄と旧住友金属工業の経営統合から5年半。これまで進めてきたシステム統合に一定のめどが立ったと判断した。

 4月中旬、新日鉄住金が珍しい記者会見を開いた。テーマは「IT戦略」。このタイミングでITに関する会見を開いたのは、新日鉄住金のIT戦略が大きな転換点を迎えているためだ。会見で松村篤樹執行役員は「高度ITの活用を拡大していく」と力を込めた。

IT戦略を発表する松村篤樹執行役員
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 旧新日鉄と旧住金が経営統合したのは2012年10月。これまではシステム統合に重きを置いてきた。まず「Day1」で最低限の制度対応などを終わらせたうえで、2014年度から2017年度までの「Day2」で人事や会計、資材といった一般管理系システムの統合を終えた。

 新日鉄住金は2018年4月から新たな3カ年の中期経営計画が始まるのに合わせて、IT戦略も守りから攻めに軸足を移す。柱は大きく2つだ。

 1つは生産管理システムを進化させること。拠点ごとだった同システムの企画・開発方針を改め、各拠点のシステムが持つ機能やノウハウをまとめた「標準モデル」を構築する。新日鉄住金は国内だけでも15の製造拠点を抱えており、標準モデルを横展開できれば、生産計画を立てやすくなるほか、システム運用のコストも引き下げられる。グローバルな生産体制を整備するうえで、肝といえる生産管理システムをいかに素早く展開するかが鍵を握る。各拠点のノウハウを凝縮した標準モデルがあれば、質の高いシステムを迅速に導入できる可能性が高まる。

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