日本ペイント・オートモーティブコーティングス(本社大阪府枚方市)は、紫外線(UV)硬化型着色クリヤー塗料(以下、UV硬化塗料)が自動車の外装用樹脂部品に採用されたことを明らかにした。大手自動車メーカーが量産車などのセンターピラーで実用化(図1)。その部品を、日本ペイント・オートモーティブコーティングスは「高機能塗料展」(2018年5月9~11日、会場はインテック大阪)に出展した。UV硬化塗装を施した樹脂部品を自動車の外装に使うのは「世界初」(同社の説明員)という。

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図1●UV硬化塗料を施した樹脂製センターピラー
大手自動車メーカーが実用化した。

 新しいUV硬化塗料は、アクリル系塗料をベースに光重合開始剤と顔料を加えたもの。配合を工夫し、UV照射時に塗料が均一に硬化するようにして耐候性を高めた。これに対し、従来のUV硬化塗料は均一に硬化せず、光重合開始剤にUVが当たったときに発生するラジカル(自由電子)や、硬化せずに未反応のまま残ったモノマーがクラックを生み、耐候性が劣る原因となっていた。そのため、クルマの内装用樹脂部品には使えるものの、外装用樹脂部品に採用することは難しかった。

 新しいセンターピラーは、材料にアクリロニトリル・スチレン・アクリル酸エステル(ASA)を採用。ASAはアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)のブタジエンの代わりに、弾性のあるアクリレートを加えたもの。ABSと同じく高い剛性や耐衝撃性を備えながら、耐候性に優れるという特徴がある。このASAを射出成形した成形品(以下、樹脂成形品)に新しいUV硬化塗料を1層塗り、UVを照射して塗膜にすると新しいセンターピラーが出来上がる。

 新しいUV硬化塗料は分子量が小さく粘度が低いため、平滑な塗面を得られる。従って、高級車への使用に耐えられるほどの高い外観品質の塗膜が得られるという利点もある(図2)。

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図2●外観品質
高級車にも使えるほど外観品質が高く、鏡面加工を施したように見える。

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