「日経Automotive」2018年6月号の特集「アルミを超えるCFRP」のPart1を先行公開した記事です。

 熱可塑性CFRPが、世界で初めて量産車に本格採用された。米ゼネラル・モーターズ(GM)は2018年3月に発表した新型ピックアップトラック「GMCシエラ(Sierra)」の荷台の構成部品に、帝人グループが開発した熱可塑性CFRPを使った。GMと帝人が熱可塑性CFRPの自動車ボディーへの適用に関する共同開発を始めてから約6年3カ月で、初の採用にこぎ着けた(図1)。

図1 新材料を使ったGMの新型「GMCシエラ」
(a)上級グレード「同デナリ」と(b)オフロード仕様「同AT4」の荷台に熱可塑性CFRPを使用した。(出所:GM)
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 熱可塑性CFRPを使ったのは、荷台の内側に取り付ける大型のパネル材と床材である。従来は鋼板を使っていた。同部品を熱可塑性CFRPに代えることで、従来に比べて28kg(約25%)軽くできた。帝人は生産性を高められる製造方法を開発し、これまでCFRPでは大型部品を量産するのが難しいとされてきた「実用化の壁」を乗り越えた(図2、3)。

図2 新型シエラの荷台
荷台の内側に取り付けるパネル部材や床材の素材に熱可塑性CFRPを使う。デナリとAT4で熱可塑性CFRPの使い方は同じ。(出所:GM)
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図3 荷台を構成する部品とその素材
熱可塑性CFRP以外の部品は鋼板やGFRP(ガラス繊維強化樹脂)を使う。(出所:GM)
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