パナソニックは、Li(リチウム)イオン電池の性能を効率的に向上する手法を開発、2018年にも実用化する。開発競争が激しい全固体電池や既存Liイオン電池を他社がまねできない性能に高めるため「自社だけで使いたい」(同社)戦略的開発基盤に仕立てる。電池のみならず、太陽電池など他の材料開発に生かせる見通しもある。

 開発したのは、Liイオン電池の容量密度や充放電速度、寿命などを左右するLiイオンの電池内における材料の動作中の振る舞いを高速かつ高精細に可視化する手法である(図1)。例えば、電極で充放電にかかわる(Liイオンの取り込みと放出をする)部分と関与しなくなる部分を空間的・時間的に高い分解能で示す。今回の手法を利用する研究者は、新材料を適用した場合の効果を即時に認識できるため、AI(人工知能)による材料開発時にデータベースへより多くの正確なデータをフィードバックできる。パナソニックは、AIによる材料開発「マテリアルズ・インフォマティクス」の競争力を「一気に高められる」(同社 イノベーション推進部門 テクノロジーイノベーション本部 パイオニアリングリサーチセンター アドバンストアナリスシスチーム 課長の井垣恵美子氏)と期待している。

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図1 電池性能を左右する材料
充放電特性や容量密度を左右する電極(活物質のLiCoO2やグラファイト=黒鉛など)材料や電解質材料の動作中の振る舞いを可視化することが、性能向上につながる。(図・写真:特記のないものはパナソニック)

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