IT人材のスキルや実績を評価する国内の資格制度「認定情報技術者(CITP:Certified IT Professional)」が、国際資格の認定を取得した。情報処理国際連合の傘下で、IT人材向けの資格制度の推進組織であるIP3(International Professional Practice Partnership)が認定した。IP3認定を受けた資格は、オーストラリア、南アフリカ、カナダの各国の資格に続く4件目。アジアでは初の認定となる。

 国際資格になったことで、資格保有者は自身の技術スキルや業務実績を海外で客観的に証明する手段としてCITPを活用できる可能性が開けた。日本発の資格が、米マイクロソフトなど有力IT企業のベンダー資格やプロジェクトマネジメント分野のPMP(Project Management Professional)のように、国際的に通用度が高い資格として発展していくか、今後が注目される。

実績豊富なプロを認定

 CITPは情報処理学会が制定・運用するIT資格制度。「業務実績が豊富なプロのIT人材を認定する資格」(情報処理学会の旭寛治フェロー ITプロフェッショナル委員会 委員長)。2014年に始まり、2018年2月末時点で約7400人が資格を保有する。

認定情報技術者(CITP)の位置付け
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 主な特徴は3つ挙げられる。1つは、ソフトウエア技術者の資格に関する国際標準規格「ISO/IEC 24773」に適合していること。2つめは、情報処理推進機構(IPA)の「ITスキル標準(ITSS)」におけるレベル4以上の人材を対象としていること。3つめは、国内IT企業及びそのグループ会社の企業内資格と連携する「企業認定」だ。

 1つめの特徴であるISO/IEC 24773への適合は、IP3の認定を取得する上での必須条件である。ISO/IEC 24773の主な要件は、「知識・スキルの明確化」「業務遂行能力の評価」「倫理綱領・行動規範の遵守」「継続的な研さん(CPD:Continuing Professional Development)」「資格の定期更新(有効期限の設定)」。継続的な研さんとは、論文の執筆や講演の実績などを指す。これらの要件を満たすため、CITPは業務の実績や継続的な研さんも審査することを資格認定の条件に定めている。

 CITPは運用が始まった当初からISO/IEC 24773に準拠していた。制度開始から丸3年が経過し、要件の1つである定期更新の仕組みが実際に回り、資格制度としての実績を積んだことで、IP3のお墨付きを得たという。

 2つめの特徴であるITSSのレベル4は、「プロフェッショナルとしてスキルの専門分野が確立し、自らのスキルを活用することによって、独力で業務上の課題の発見と解決をリードするレベル」と位置付けられている。IPAの情報処理技術者試験であれば、「プロジェクトマネージャ試験」「システムアーキテクト試験」などの高度試験が該当する。

 ただし、高度試験は専門知識の有無の判断基準にはなるが、業務の実績は問われない。そこでCITPは、知識については高度試験の合格を申請の条件としつつ、さらに前述の通り業務遂行能力や継続的な研さんも審査して認定する。

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